☆ 《家族》の制作経過 その7 | |||||||||
家族がなんとか出来上がりました。 後は,背景に使う布(蚊帳)を染めようと思っています。 |
この写真を撮った後,肌の色を少し濃くしました。 |
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結果的に,奥さんのエディットに似せることができませんでしたが,原画の方もエディットの顔でないので, これで良かったのかもしれません。 |
このように完成したと思ってからでも,気になるところはどんどん直してしまいます。 いつになったら本当の完成をむかえるのでしょうか。 2005年9月11日 |
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◎ 「家族」の制作経過報告 その6 | |
シーレの最晩年の油彩の大作《家族》を等身大の人形で制作しています。男と女は粘土での形成はほぼ出来上がり,あとは手足に血管や筋を少しうかせて, 顔をもう少し念入りにするだけになりました。完璧とは言えませんが,技術的にも精神的にも限界です。 |
上の写真は原画とは人の配置が違います。シーレの《家族》は男が一段高い所にいてその前に女, 女の両足のあいだに子供が入っているという構図です。 私はこの三人をばらしてつくったのでいろんな組み合わせも可能です。個展では会場に合わせて,原画とは違う構成にすることも検討しています。 |
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子供は,目玉を入れて,もう少し肉付けが必要です。これが終わると,荒く磨きをかけますが,ほこりが出るので大変です。 |
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磨きが終わると和紙,布など張り,色づけです。髪の毛の染色もします。
粘土での形成とは全く違う作業に入るので,うまくできるかどうか緊張もしますが,
新たな気分で楽しみです。 2005年5月4日 |
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◎ 「家族」の制作経過報告 その5 | |
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とても不安だった「子供」の制作ですが,思っていたより順調に進みました。 まだまだ肉付けをしなくてはいけませんが,イメージはつかめると思います。 シーレの油彩画の大作《家族》では,この「子供」は「女の人」の足の間に描かれています。しかも顔と手以外は布で覆われていて, どのようなポーズをとっているのかよくわかりません。最初,「女の人」の右足の外側から「子供」が「女の人」の両足の間に顔を 覗けていると思っていたのですが,「子供」にポーズをとらせてみて,無理という事がわかりました。「子供」は土台を発泡スチロール ではなく,布に木毛を詰めてつくり,この時点でいろいろポーズをとらせてみました。最終的に写真のポーズにしました。 子供のポーズ変更のおかげで足(ふくらはぎとふともも)をギュッと引き締めることが可能になり,原画により近くなると思います。 脚を直そうとすると密着させていた腕も直さなくてはならず,大変ですが,良くなってきていると思います。 2004年11月14日 |
◎ 「家族」の制作経過報告 その4 | |
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現在,制作しているのは,エゴンシーレの「家族」です。 まだ子供は,出来ていませんが,男と女の二人だけ組み合わせてみました。 安物のデジカメで写しているため,後ろにいる男が実際目で見るより,かなり小さく見えます。こういうカメラは,広角レンズだからだと思います。 |
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制作途中を写真にしてみると,作品を客観的にみることができて,良いと思います。この作品の場合,女の足は,もっとボリュームアップする 必要を感じますし,顔ももう少し ふっくらさせようと思います。これでも前回の写真の時よりかなり粘土は付け足しているのですが,まだ足りない ようです。手の位置も変えています。男の方は根本的に身体の傾きが違うということがわかり,とりあえず,足の下に本をおいて,写し直しましたが,どう直しまたものか頭が痛いです。 子供の制作に入っています。来月(11月)なにか見て頂けるようがんばろうと思っていますが,ウィーン旅行の予定も入れているので,そちらの下調べにも時間を とられそうなので,できなかったら,すみません。ウィーンの報告もまたします。今度は,シーレの生家のあるトゥルンにも行く予定です。 2004年10月17日 |
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◎ 「家族」の制作経過報告 その3 | |
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今制作しているのは,エゴンシーレの油彩画の大作《家族》です。男と女と子供の3人でひとつの作品です。 今は,主に女の方を制作中ですが,前回約束したとおり,なんとか腕を胴体につけました。前回の写真の時から発泡スチロールをさらに削り, 粘土で形成しました。シーレの原画に比べるとかなり細いかもしれませんが,これから,微妙な肉付けをしていくつもりなので,もう少し力強い ものになると思います。写真ではわかりませんが実は背中はまだ発泡スチロールのままです。 |
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オリンピック選手の素晴らしい肉体美を観ながら男の方も直していたら,せっかく付けた背中の粘土をほとんど削ってしまいました。 次回は,男と女のふたりを組み合わせた写真がうまく撮ることができれば,載せる予定です。子供の制作は私には,とてもむずかしく感じられ,少し気が重いです。 2004年9月12日 |
◎ 「家族」の制作経過報告 その2 | |
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6月のエムズでの個展のためのファイル制作,雑事などに追われ,人形制作がおろそかになりがちでしたが,少しは進んでいます。 現在制作しているのは,シーレの最後の大作と言われている《家族》です。この作品は,1918年の第49回分離派展に展示された時には, 女の足の間にいる男の子は描かれておらず,題名も《うずくまる一組の男女》でした。その後,妻エディットの妊娠がわかり,子供が描き加えられ, シーレの死後,まだ未完成であったこの作品に友人たちが《家族》という題名をつけたと言われています。 |
今回は,男の制作は,いったん休止して,女の方を制作中です。大型 作品に まだ慣れていないので,腕は後から作ることにしました。 発泡スチロールで胴体と脚を大まかに作って,頭部をくっつけてみたところです。胴体と脚はさらに削り, 粘土を盛っていく予定です。腕は,布に詰め物を入れて,針金を通し,粘土で肉付けするつもりです。 作品の強度ですが,このポーズは身体に密着する部分が多く,粘土の上にちぎった和紙を頑丈に貼り付け,さらにその上にイージーパッチワーク風に ガーゼを貼るつもりですので,たぶん大丈夫ではないかと思います。9月には腕を胴体に接続し,手足の指も出来ている写真を 載るつもりです。 2004年8月 |
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◎ 「家族」の制作経過報告 その1 | |
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最近は等身大の人形づくりに精を出しています。特にシーレの大型の油絵作品の模写をさせてもらうには,せめて大きくなければと痛感しましたので, 今はシーレの「家族」をつくっています。3人でひとつの作品なので時間がかかります。途中経過は、またご報告します。待っていてください。 シーレ作品の「家族」から,最初にエゴンをつくっています。発泡スチロールで,かなり正確に形作った上に粘土を盛り付けて塑形している途中です。 パジコのプルミエ(粘土)で今までに80個必要でした。このあたりから,粘土を付けたり削ったりの繰り返しで, 最終的にどの時点でやめればよいのかわからないくらい,いくらでも直すところが出てきます。その後は布を貼って色づけですが, 今回はエゴンの肉付けと併行して,エディットの体の発泡スチロールでの成形に入ろうと思っています。実は,3人の体をおおまかに発泡スチロールで作ってから, 一人ずつ粘土で肉付けをしようと思っていたのですが,勢いでエゴンの塑形まで先行してしまいました。最終的に,93×90×100cmの作品となりました。 3人のバランスがうまくとれるかどうか心配です。 なお,家族の中の女性は,ほとんどの文献でエディットではないと書いてありますが,私はエディットと思って制作しています。 下の画像は,制作中の「家族」の中のエゴンです。 2004年4月 |
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