シーレ関連の美術館

☆ ウィーンのエゴン・シーレ関連の美術館,
  博物館など

レオポルト美術館
 こどもミュージアムの方から見たレオポルト美術館

 シーレの風景画展(04 9.11~05 1.31)が開催されていました。
 入り口すぐのロビーは,3階まで吹き抜けになっていますが,その壁面上部に シーレとエディットの超巨大写真パネルが十数枚並んでいて, ここはシーレの美術館だと強く感じました。
 また,ロビーには,テントが張ってあり, 今回の風景画展のために取材したと思われるレオポルト夫妻によるクルマウの解説など放映されていました。

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MQ(レオポルト美術館も含まれる,美術館の複合施設,Museums Quartier Wien) 最寄りの地下鉄駅(U2)近くのMQの広告塔。 左側にレオポルト美術館のエゴンシーレの風景画展のポスターです。

 クルマウ(世界遺産のチェスキー・クルムロフ)は,シーレの母の出身地で,シーレにとって特別な地でした。 シーレはここでたくさんの風景画を描いています。
 1階の一番大きい部屋では,床一面にクルマウの地図が貼られて,シーレがどの位置から,どこを描いたか示されていて, 壁にその絵が飾られています。 その絵の下には,当時の写真,現在の様子なども展示してあり,とても面白く,私は3日も通いました。

 夜のMQ中庭風景。後ろの建物はクンストハレです。

 また,11月28日には,3階のシーレの部屋で音楽会(ヴァイオリン・チェロ・ピアノ)が開かれ,感激しました。 さらに,この日から,地下では,「子供の絵」が開催され,シーレが描いた子供の素描,クリムトによる模写〈幼少のマリア・テレサ〉など, とても興味深いものも展示されていました。


 ○ ベルヴェデーレ・オーストリアギャラリー

 ここは,ウィーンに来るたび,訪れています。シーレの作品も展示内容が少しづつ,変わるようです。 今,私はシーレ作品の「家族」をつくっていますので,すこしは期待して行きましたが,ありませんでした。 まだ,いちども実物を見ていません。でも,初めて,〈死と乙女〉, 〈エディット・シーレの肖像〉を見ることができ,感激です。

 ベルヴェデーレの庭,中央付近から下宮方向


アルベルティーナ素描美術館



 アルベルティーナの屋根の彫刻

 長い間,改装中で,どこで展示されているのかわからず,今回初めてです。
 04.12.5~05.2.27まで造形美術アカデミー絵画館,美術史美術館,リヒテンシュタイン美術館の3会場で,ルーベンス作品の包括的な展覧会 「ウィーンのルーベンス」が開かれ,その前触れとして,アルベルティーナで「ペーター・パウル・ルーベンス」展がひらかれていました。 会場の あちこちでそれぞれの団体客に作品解説がおこなわれていて,ごった返す人の波でとても活気にあふれた?展覧会でした。
 上の階にある常設展の中に シーレの部屋があります。常設展のほうは,ほとんど人はいなくて,ゆっくり見ることができました。 シーレの素描12点と,クリムト3点が同じ部屋に飾られていました。
 また,ここの美術館に収められている,デューラー(うさぎ・鳥の翼・祈る手)は本当に素晴らしく,しばらく見入って いました。
 会場はもう一つあり,現在活躍中の作家の作品が展示されていました。


 ○ ウィーン市立歴史博物館

 ウィーン市立歴史博物館の入り口(再掲)

 名前のとおり,古代から現代にいたるまでのウィーンの歴史が一目でわかるところです。 ウィーンの立体模型地図とか,有名人の家の内部が再現 されていたり,けっこう楽しめました。
 あの装飾のない建築で,当時人々の議論の的となった,アドルフ・ロースの家の内部も再現されていましたが, 田舎の家の様な感じを受け,意外でした。
 ここの階の一角にシーレとクリムトの作品が展示されています。 シーレ作品は〈レスラー〉〈イーダ・レス ラー〉〈ノイレングバッハ画家の部屋〉〈(人面壺のある)自画像〉〈クルマウの家並み〉, それにシーレの顔の彫塑などがありました。
 1階展示室では,アンリ・カルティエ=ブレッソンの写真展がひらかれていて,とてもラッキーでした。


○ ヒーツィング郷土館
 真ん中がヒーツィング郷土館

 地下鉄U4でヒーツィング(Hietzing)下車。 ヒーツィング墓地方向へ2,3分歩くと左手にシェーンブルンの動物園の入り口があり,教会があります。 教会のすぐとなりにある,3階建ての建物が,ヒーツィング郷土館で,ここの3階にシーレのコーナーがあります。
 シーレ作品のコピー,写真 などが資料として展示されています。シーレが実際に使っていたイーゼルが,展示されていて感激しました。
 そのほか,羽曳野市がヒーツィングと 姉妹都市ということで,日本(羽曳野市)の資料を展示してあり,親近感がわきました。
 土曜14:30~17:00 日曜10:00~12:00 だけ開館


☆ 表題の人


 写真は,私の今年(2005)の年賀状に使ったものです。
 ウィーンから帰国直後に作りました。今回は,久しぶりにシーレから離れ,ウィーンの印象を人形にしました。
 今回のウィーンは,クリスマスシーズンであり,きらきらした,装飾美,そしてどこかしらエロスを感じさせる女性的な都市だと感じました。 シーレというよりは,やはりクリムトですか。
 あまりに短期間でつくったので,少しちゃちっぽいですが,感じはつかめたと思います。
 



HP作成メモ1:作曲家たちの博物館
HP作成メモ2:ウィーンの名所・旧跡目次 (あいうえお順)



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