☆ Ms Expo'特別展のお礼と報告 
 

☆ Ms Expo’特別展

と き  : 2008年7月8日(火)~7月13日(日)
ところ  : 岡山県天神山文化プラザ 第3展示室
展示名称 : Ms Expo'特別展
主 催  : カフェギャラリー Ms(エムズ)


 「Ms EXPO'特別展」の企画が入り,出品することになりました。そのため,急きょ制作した新作を出品しました。 もちろん,シーレ作品ですが,自分の中では新しい展開となりました。
 数人の知り合いの方々からも「今まで見た中で一番良い」という言葉をいただき,うれしく思いました。 これからもシーレという枠のなかで色々試してみたいと思います。どうぞ,これからもよろしくお願いいたします。
 ありがとうございました。


     2008.8.3
                       宮崎郁子



 エムズ(Ms)は,私のデザインスクール時代の恩師宮下純郎先生が主宰されているカフェギャラリーで,今年10年目の記念展でした。 出品者70名,大御所からまったくの素人まで,老若男女がなんの垣根もなく集いました。6日間で900人近い来場者があり, 自由でユニークな展示会と大好評でした。
 この後,引き続き,ギャラリー・エムズでMs Expo'20と題したグループ展が開催されます。 




 今回は,他の出品者,会場の明るい雰囲気にあわせて作品を作りました。原画は,《Standing Girl》(Egon Schiele 1910 Albertina Vienna)です。この素描のモデルは,ゲルティさん(シーレの妹)かなと勝手に思っています。
 制作時間が一ヶ月あまりと本当に短く,原画と同じ様相をしていますが,雰囲気はまったく違うものになりました。でも,とても気に入ったものが出来上がりました。
 

 
この2年あまり,シーレの最大のテーマである「死」の作品に没頭していたので,ちょっとした気分転換になりました。
 「死」というものを前面に出さなくても,人間の根元的な悩みを含んだ存在というものは表現できるのではないかと思うようになりました。 むしろそのほうが,人に訴えかけることができるのかもしれません。シーレも初期には,死を前面に打ち出していましたが, 晩年には,徹底したリアリズムの中に人間存在への問いかけをしているように思われます。





 展示室は細長く,天井高が5.1メートルと高いので,人形も原画より少し細長く作り,台を使った展示にしました。

 





 久山淑夫さんのペリカンとワニ(木彫り)すごい迫力!


 ☆ Ms Expo20'出展作品  

 
 10月の銀座では,Sleepinng Girl Ⅰ,Ⅱ,Sleeping Egon の3体の展示を決めているのですが,後何を組み合わせようかと考えています。 大きいものは,これ以上は空間的に無理かもしれないので,何か小さい物をと,これらの無邪気な人形達を4体ほど床にちりばめたらと思い,試しに作ってみたものですが, ちょっと色が鮮やかすぎたかもしれません。うーん,むずかしい!

 今は,1911年のシーレ作品に的を絞って,制作しております。1911年のシーレ作品は,グロテスクなものが多く描かれていますが, このようなかわいらしい作品もあります。根拠はありませんが,この時期,ウィーンで人間関係に疲れていたシーレは, クルマウ滞在で無邪気にこのようなものを描いたのではないでしょうか



 もうそろそろ,10月の個展の準備を始めなくてはいけませんね。 最初,眠っている少女たちの群れをつくるつもりでしたが,会場が狭いので, どうしようか迷っています。前回の銀座展から等身大の新作は7点出来上がっているのですが・・・最初のイメージとは変わったものになりそうです。 ご期待ください。

     2008.8.3
                       宮崎郁子




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