☆ 展示会のお礼と報告 |
Thanks and report of the art exhibition |
◎ 個 展 Solo exhibition 宮崎郁子の世界 ~エゴン・シーレ そのまなざしに棲まうもの~ あれこれ仕事が入り,お礼,報告が遅くなり申し訳ありません。 私の個展の初日に発売された「美術手帳」の特集記事「一生に一度は行きたい! 世界のアートスポット」の国内版の7つの中のひとつに奈義町現代美術館が選ばれたことから始まり, あちこちで思いがけない反響があり,日を追うにつれ,入場者が多くなり最後の一週間は, 私も往復4時間近くかかる道のりを毎日通いました。 かなり遠い県外からのお客さまも多く,国外からも何人かご来場がありました。 本当にありがとうございました。 写真家青地大輔さん,フルーティスト三尾奈緒子さんとのコラボを始め,直前になり, 降って湧いたように高須悠嵩さんのダンスパフォーマンスも決まり,本当にうれしい限りでした。 また,この展示を使ったショートムービー(演出:大西千夏 撮影:中田徹 ダンス:高須悠嵩 今秋岡山で上映予定)の撮影もあり,盛りだくさんでした。 岸本館長と遠山学芸員は,「宮崎さんの表現のためでしたら何でも・・」と私のわがままにいつも笑顔で 対応して頂いたことにこころから感謝しております。 この一ヶ月の間には,多くの大切な方たちとの出会いがあり, また,友人知人たちのいろいろな形での励ましなど,とても言葉で書き尽くせるものではありません。 本当にありがとうございました。 お世話になった方々,ご来場頂いた皆様,こころから感謝申し上げます。 また,交通の便がたいへん悪いため,気にかけて頂きながらいらして頂けなかった皆様にも申し訳ない 気持ちとともに,感謝申し上げます。 18年間エゴン・シーレをテーマに突っ走って来ましたが, 気がついてみるとシーレ没後100年まであと4年になりました。 シーレゆかりの地での個展とめざして計画を立てていこうと思っています。難しいかもしれませんが, なにか形に出来ればうれしいです。これからもどうぞよろしくお願い致します。 展示室奥の小部屋をシーレの家に見立てて《家族》と《Newborn Baby》を展示 オーゼンとモア 展示室入り口 シーレ的宗教観も大きなテーマです。 展示会場の雰囲気がうまく伝えられない・・・ 喫茶室にも展示 エントランス,廊下でも人形たちがお出迎え,あと図書室にも1点展示しました。 奈義町現代美術館の美しい光の魔法をかけられた人形たちは,いつもとは違った顔をみせてくれました。 磯崎新さんの光のマジック!すばらしい! この展覧会の 動画(撮影:白神貴士)もどうぞご覧ください! | |
2014.8.20 |
個 展 Solo exhibition 宮崎郁子の世界 ~エゴン・シーレ そのまなざしに棲まうもの~ と き :2014年5月17日(土)~6月15日(日) 開館時間:午前9時30分~午後5時 (入館は4時30分まで) 休 館 日:月曜日、祝日の翌日 入 館 料:一般・大学生200円 (高校生以下・75歳以上は無料) ※ただし,常設との共通の場合は通常料金700円でご覧頂けます。 ところ :奈義町現代美術館ギャラリー 岡山県勝田郡奈義町豊沢441 主 催 :奈義町現代美術館 協 力 :ブルーワークス PHOTO & DESIGN Office 関連企画: ◎ ARTIST×CAFE vol.46 宮崎郁子(人形作家) 5月17日(土)午後2時30分~4時 チケット制300円(飲み物付/入館料別途) 作家が自作について語ります。 ◎ 5月17日には,フルーティスト三尾奈緒子さんの サプライズライブを予定しています。 ◎ 学芸員によるギャラリー・トーク(会期中随時) ご希望の方に学芸員が作品解説をいたします。 ※ 学芸員不在の場合もございますので ご了承下さい。 ◎ 賛助出品 青地大輔さん 問 合 先:奈義町現代美術館 〒708-1323 岡山県勝田郡奈義町豊沢441 Tel.0868-36-5811/Fax.0868-36-5855 nagimoca@town.nagi.okayama.jp http://www.town.nagi.okayama.jp 奈義町現代美術館facebook | |
2014.3.14 2014.1.19 |
<< 追記 >> ◎ 在廊予定日 5/17(土)24(土) 6/1(日)7(土)8(日) 15(日) その他の日も在廊することがあります。 ◎ 関連企画の追加 ダンスパフォーマンス 高須悠嵩 6月1日(日) 午前11時~, 午後3時~ ◎ 奈義町現代美術館のホームページ・アドレス 記載していませんでした。下記です。 http://www.town.nagi.okayama.jp/moca/ この度の奈義町現代美術館での展示は,私にとって初の公立美術館での個展であり,身に余る光栄であります。 決定からあまり時間がなかったため,新作でそろえることができず,回顧展に近い形になっています。 新作はこの一点《死せる町・Krumau》だけです。小品ですが,奈義町に心を寄せて制作した, 気持ちの上ではメインとなる作品です。私自身とても気に入っています。 緑が美しい季節,行楽ドライブがてら奈義町まで足をのばしてご覧頂ければ, たいへんうれしく思います。どうぞよろしくお願い致します。 死せる町・Krumau 死せる町・Krumau 車の運転が特に好きと言うわけでもない私にとって,奈義町現代美術館は,そんなに気軽に行ける場所ではない。 それでも年に何回か行く。正面に雄大な那岐山を背に大きな鼓のような建物を構える美術館を見たとき 「はるばる着いたな」といつも清々しい気持ちになるのである。 シーレもウィーンを出発しクルマウに到着したとき,このように感じていたのではないだろうか。 母親の出身地であるクルマウは,シーレが幼い頃からたびたび出掛けた場所である。 今ではチェスキー・クルムロフとよばれるチェコ・南ボヘミア州の小都市である。 オーストリア=ハンガリー二重帝国の支配下にあった頃には,地理的な条件もありドイツ系住民が多く, ドイツ語でクルマウと呼ばれていた。重要な通商路であったモルダウ川(ヴルタヴァ川)沿いに位置し, 次々と有力貴族の統治による華やかな時代が続いたが,産業革命から取り残され, シーレの時代すでに荒廃が始まっていたクルマウは,その後も時代に翻弄され, 住民がほとんどいなくなる時期もあった。 プラハの春(1968年)以降,徐々に歴史的建造物は補修され,荒廃していた町並みは,かつての美しさを取り戻し, 1992年には世界遺産に登録されている。 1911年,21才のシーレはウィーンでの人間関係に疲れ,創作に専念しようとクルマウに新天地を求めた。 精神の自由を享受し制作に意欲を燃やすシーレであったが,恋人ヴァリーを伴ったその奔放な生活は, 村人たちの反感を買い数ヶ月後には引越しを余儀なくされた。 シーレは知人宛の手紙の中で「もう,ぼくはクルマウのことは考えたくない。 ぼくがこんなにもクルマウのことを愛していたというのに」と切々と訴えている。 クルマウに対する複雑な感情は,何枚もの連作「死せる町」に見てとれる。 それでもシーレは,この町を生涯愛し続け,すぐれた風景作品も数多く残し28才で短い生涯を終えた。 初めてシーレ作品に接して以来,私は,その人物表現に魅了されシーレの人物作品を立体に制作し続けているが, ある頃から,風景作品,特にクルマウの家並みを描いた作品に心ひかれるようになった。 そして心に暖めてきたように思う。 精神の休息所・奈義という場所にとてもふさわしい展示になるような予感がしている。 宮崎郁子 展示会案内のリーフレットです。 | |
2014.5.10 |